鹿目圆/台词集

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台詞職人さんGJ

第1話

「あっ…?」
「ひどい…」
「そんな…あんまりだよ、こんなのってないよ」
「本当なの?」
「私なんかでも、本当に何かできるの?こんな結末を変えられるの?」
「夢オチ…?」

「おはよう、パパ」
「ママは?」
「はぁい」
「おっきろ~!」

「仁美ちゃんにまたラブレターが届いたよ。今月になってもう2通め」
「先生はまだ続いてるみたい。ホームルームでのろけまくりだよ」
「今週で3ヶ月目だから記録更新だよね」
「そうなの?」
「ふぅん」
「リボン、どっちかな?」
「え~。派手過ぎない?」
「いないよ、そんなの」

「え、あ、うん」
「いってきま~す」

「おっはよう~」
「そ…そうかな?派手過ぎない?」
「でね。ラブレターでなく直に告白できるようでなきゃダメだって」
「いいなぁ。私も一通ぐらいもらってみたいなぁ…。ラブレター」
「ちがうよぅ、これはママが」
「や…ちょっと…やめて…や…め…」

「ダメだったんだね」
「え…?」
「嘘…まさか」

「いや、えっと…」
「え?えっと…あの…」

「あ…あのぅ…その…私が保健係って…どうして」
「あ、そうなんだ」
「えっとさ、保健室は…あぁっ」
「え?うん。そうなんだけど」
「いや、だから、その、もしかして…場所知ってるのかなって」
「あ…暁美さん?」
「ほむら…ちゃん」
「あぁ、えっと…その…変わった名前だよね」
「い、いや…だから…あのね。変な意味じゃなくてね。その…カ、カッコいいなぁなんて」
「え…えっと…わ、私は…。大切…だよ。家族も、友達のみんなも。大好きで、とっても大事な人達だよ」
「本当だよ。嘘なわけないよ」
「え…」

「わけわかんないよね…」
「うん…常識的にはそうなんだけど」
「あのね…昨夜あの子と夢の中で会った…ような…」
「ひどいよぅ。私真面目に悩んでるのに」
「それが、何だかよく思い出せないんだけど…。とにかく変な夢だったってだけで」
「え?」
「私達もいこっか」
「いいよ。また上条君の?」
「バイバーイ」

「え…?え?」
「誰?誰なの?」
「どこにいるの?あなた…誰?」
「あなたなの?」
「ほむらちゃん…」
「だ、だって、この子、怪我してる」
「ダ、ダメだよ、ひどいことしないで」
「だってこの子、私を呼んでた。聞こえたんだもん、助けてって」
「え…?」
「さやかちゃん!」
「わかんない。わかんないけど…この子、助けなきゃ」
「変だよ、ここ。どんどん道が変わっていく」
「やだっ。何かいる」
「これは?」
「私、呼ばれたんです。頭の中に直接この子の声が」
「す…すごい」
「ふぅ…」
「あなたが、私を呼んだの?」
「お…おねがい?」

第2話

「また変な夢…」

「先輩の家にお呼ばれしちゃって」
「うん…ごめんね」
「ほんとに人には見えないんだ」

「素敵なお部屋…」
「マミさん。すっごく美味しいです」
「さやかちゃん、それ逆」
「わあ、きれい」
「願いごとって…」
「いや、最後のはちょっと」
「魔女?」

「ねえ、ママ」
「もしも、もしもだよ。魔法でどんな願いごとでも叶えてもらえるって言われたら、どうする?」
「いっそ、ママが社長さんになっちゃったら?」
「ママ、目が怖いよ」

「マミさんは、そんな怖いものと戦っているんですか」
「ふぇ…」
「えぇ?」

「おっはよう~」
「そうみたい」
「頭で考えるだけで、会話とかできるみたいだよ」
「え?いや、これは…あの…その…」
「確かにいろいろ…あったんだけどさ」
「あぁ…」
「あぁ…。今日の仁美ちゃん、何だかさやかちゃんみたいだよ」

「マミさんは3年生だから、クラスちょっと遠いよ?」
「あ、えっと…おはようございます」
「あっ」

「そんな…どうして」

「はい」
「ううん。さやかちゃんは?」
「うん…」
「え…そうかな?」
「さやかちゃん…」
「私は…」
「うん」
「ほ…ほむらちゃん。あの…あなたはどんな願いごとをして魔法少女になったの?」
「あ…」

「えっと…」
「…あぁ」

「え?えっと。私は…」
「と、とりあえず、衣装だけでも考えておこうと思って」
「え?ふぇぇ」

「あの時、すぐ追いかけていたら…」
「ごめんなさい」
「本当に…悪い子なのかな…」

「この人は?」

「すご~い」
「はい」
「怖いけど…でも…」
「あんなのと…戦うんですか…」
「マミさ~ん!」
「すごい…」

「あっ」
「仲良くできればいいのに」

「うん」
「叶えたい願いごととか、私には難しすぎて、すぐには決められないけれど」
「でも、人助けのためにがんばるマミさんの姿は、とても素敵で」
「こんな私でも、あんな風に誰かの役に立てるとしたら、それはとっても嬉しいなって、思ってしまうのでした」

第3話

「あ、グリーフシード、落とさなかったね」
「魔女じゃなかったんだ」
「う~ん…」
「マミさんはどんな願いごとをしたんですか?」
「いや、あの、どうしても聞きたいってわけじゃなくて」
「それって上条君のこと?」
「マミさん…」

「やっぱり簡単なことじゃないんだよね」
「ただなりたいってだけじゃダメなのかな」
「いや…そんなんじゃなくて。…うん。…そうなのかな」
「私って鈍くさいし、何の取り柄もないし」
「だからマミさんみたいにカッコよくて素敵な人になれたら、それだけで十分に幸せなんだけど」
「え?」
「何言ってるのよもう…嘘でしょう?」 
「うん、どうしたの?」
「はぁ~またか…。まったくもう」
「ふう」
「うん、おねがい」

「何でママはあんなに仕事が好きなのかな」
「昔からあの会社で働くのが夢だった…なんてないよね?」
「え?」
「生き方そのものを夢にするの?」
「うん」

「あれ?上条君、会えなかったの?」
「あそこ…何か…」
「嘘…何でこんなところに」
「え?ううん」
「そんな…」
「私、すぐにマミさんを連れてくるから」

「さやかちゃん、大丈夫?」
「間に合ってよかった」
「え?あっ」
「え…はい」

「あの…マミさん」
「願いごと、私なりにいろいろと考えてみたんですけど」
「はい」
「でも、あの…もしかしたら、マミさんには考え方が甘いって怒られそうで」
「私って、昔から得意な学科とか、人に自慢できる才能とか何もなくて」
「きっとこれから先ずっと、誰の役にも立てないまま迷惑ばかりかけていくのかなって」
「それが嫌でしょうがなかったんです」
「でもマミさんと会って、誰かを助けるために戦ってるの、見せてもらって」
「同じことが、私にもできるかもしれないって言われて」
「何よりも嬉しかったのはそのことで」
「だから私、魔法少女になれたらそれで願いごとは叶っちゃうんです」
「こんな自分でも、誰かの役に立てるんだって、胸を張って生きていけたら、それが一番の夢だから」
「でも、それでもがんばってるマミさんに、私、憧れてるんです」
「マミさんはもう一人ぼっちなんかじゃないです」
「はい、私なんかでよかったら」
「マミさん」
「せっかく…ですかねぇ、やっぱり」
「いやぁ…その…」
「ケ、ケーキ?」
「私、ケーキで魔法少女に?」
「はぃ…」
「ええ…そんな…」

「あっ」

第4話

「え?」
「…う、うん」
「ううん、美味しいの。すごく美味しい」
「生きてると、パパのご飯が…こんなに美味しい」

「さやかちゃん、昨日のこと…」

「何か…違う国に来ちゃったみたいだね」
「学校も仁美ちゃんも、昨日までと全然変わってないはずなのに」
「何だかまるで、知らない人たちの中にいるみたい」
「え?」
「さやかちゃん…?」
「…う、うん…」
「ずるいってわかってるのに…今さら虫が良すぎだよね」
「でも…無理…」
「あたし、あんな死に方、今思い出しただけで息が出来なくなっちゃうの」
「怖いよ…嫌だよぅ」
「ごめんね、キュゥべえ」
「…ごめんね」

「ごめんなさい…。私、弱い子で…ごめんなさい」

「あっ…ほむら…ちゃん…」
「えっ…?」
「え…?」
「…うん」
「…っ」
「私がもっと早くにほむらちゃんの言うこと聞いていたら」
「ほ…ほむらちゃんはさ、何だかマミさんとは別の意味でベテランって感じだよね」
「昨日みたいに…誰かが死ぬとこ何度も見てきたの?」
「…何人くらい?」
「あの部屋、ずっとあのままなのかな」
「誰も…マミさんが死んだこと、気づかないの?」
「ひどいよ…」
「みんなのためにずっと一人ぼっちで戦ってきた人なのに、誰にも気づいてもらえないなんて、そんなの…寂し過ぎるよ」
「私は覚えてる」
「マミさんのこと、忘れない。絶対に!」
「ほむらちゃんだって、ほむらちゃんのことだって、私は忘れないもん!昨日助けてくれたこと、絶対忘れたりしないもん!」
「…ほむらちゃん?」
「え?」

「ほむらちゃん、ちゃんと話せばお友達になれそうなのに」
「どうしてマミさんとは喧嘩になっちゃったのかな」
「あれ?仁美ちゃん…」
「仁美ちゃ~ん。今日はお稽古事…あ」
「あれ・・・あの時の人と同じ」
「仁美ちゃん。ね、仁美ちゃんってば」
「ど、どうしちゃったの?ねえ、どこ行こうとしてたの?」
「仁美ちゃん」
「どうしよう…これってまさか…」
「ほむらちゃんに連絡できたら…あぁダメだ、携帯の番号わかんない」

「ダメ…それはダメっ!」
「だって、あれ、危ないんだよ?ここにいる人達、みんな死んじゃうよ!」
「放してっ!!」

「…ど、どうしようっ…どうしようっ」
「や、やだっ…こんな…」
「いやだっ、助けてっ…誰かあぁぁ!」

「罰なのかな…これって」
「きっと私が、弱虫で、嘘つきだったから…バチが、当たっちゃったんだ」
「…さやかちゃん!?」

「さやかちゃん…その格好」
「でも…」
「!?」

第5話

「さやかちゃんはさ、怖くはないの?」
「後悔とか全然ないの?」
「私…」
「私、私だって…」
「さやかちゃん…」
「うん…」
「ん?何か用事があるの?」

「あのね、さやかちゃんのこと、なんだけど…」
「あ、あの子はね、思い込みが激しくて、意地っ張りで、結構すぐ人と喧嘩しちゃったり」
「でもね、すっごくいい子なの。優しくて勇気があって、誰かのためと思ったらがんばり過ぎちゃって」
「そう…なの…」
「そんな言い方やめてよっ!」
「そう、さやかちゃん、自分では平気だって言ってるけど、でも、もしマミさんの時と同じようなことになったらって思うと、私どうすればいいのか」
「私じゃもう、さやかちゃんの力にはなってあげられないから」
「だから、ほむらちゃんにお願いしたいの。さやかちゃんと仲良くしてあげて。マミさんの時みたいに喧嘩しないで」
「魔女をやっつける時も、みんなで協力して戦えば、ずっと安全なはずだよね」
「え?」
「どうしてなの…」
「なら…」
「だから、ほむらちゃんも諦めちゃってるの?自分のことも、他の子のことも全部」

「さやかちゃん、これから、その…」
「一人で…平気なの?」
「あのね、私、何もできないし、足手まといにしかならないってわかってるんだけど」
「でも、邪魔にならないところまででいいの。行けるところまで一緒に連れてってもらえたらって」
「ごめん…ダメだよね、迷惑だってのはわかってたの」
「さやかちゃん…」
「私…」
「うん」
「キュゥべえ?」
「私は…」
「うん…」

「あっ」
「逃げるよ」
「逃がしちゃう」
「そんな…」
「さやかちゃん!!」
「さやかちゃん、平気なの?」
「さやかちゃん!!」
「どうして?ねえ、どうして?魔女じゃないのに。どうして味方同士で戦わなきゃならないの?」
「お願い、キュゥべえ。やめさせて。こんなのってないよ」
「そうだ…私が契約すれば…」
「私…」

第6話

「ほむらちゃん…」
「さやかちゃん!?」
「助けて…くれたの?」
「私は…」
「ほむらちゃん…どうして」

「ねぇ、さやかちゃん」
「このまま魔女退治を続けてたら、また昨日の子と会うんじゃないの?」
「だったらさ、先にあの子ともう一度会って、ちゃんと話をしておくべきじゃないかな」
「でないと、またいきなり喧嘩の続きになっちゃうよ」
「…え?」
「そんなの…尚更ダメだよ」
「さやかちゃんは、魔女をやっつけるために魔法少女になったんでしょ?あの子は魔女じゃない、同じ魔法少女なんだよ」
「探せばきっと、仲良くする方法だってあると思うの。やり方は違っても、魔女を退治したいと思う気持ちは同じでしょ?」
「昨日の子も。あと、ほむらちゃんも」
「マミさんだって、ほむらちゃんと喧嘩してなかったら」
「それ…違うよ…」
「そんな…」
「さやかちゃん…」
「キュゥべえも何とか言ってよ」

「…うん、ちょっといい?」
「友達がね。大変なの」
「やってることも言ってることも、たぶん間違ってなくて」
「なのに、正しいことをがんばろうとすればするほど、どんどんひどいことになっていくの」
「え?」
「間違ってないのに、幸せになれないなんて、ひどいよ」
「私、どうしたらいいんだろ」
「うん」
「え?」
「間違える?」
「それがその子のためになるって、わかってもらえるかな?」
「勉強…なの?」
「ふぅん…」
「それって、辛くない?」
「私も早くママとお酒飲んでみたいな」

「そんなこと言われても」
「あっ…?」
「え?」

「待って、さやかちゃん!」
「ダメだよこんなの、絶対おかしいよ」
「さやかちゃん、ゴメン!」
「ぅぇぃっ」
「だって、こうしないと」
「ぇ…さやかちゃん?」
「え?」
「何?何なの?」
「やめてっ」
「えっ?」
「さやかちゃん?…ね?さやかちゃん?起きて…ねぇ、ねぇちょっと、どうしたの?ねぇ!嫌だよこんなの、さやかちゃん!!」
「何言ってるのよキュゥべえ!助けてよ、さやかちゃんを死なせないでっ!!」
「え?」
「えっ?」
「ひどいよ…そんなのあんまりだよ…」

第7話

「ほむらちゃんは…知ってたの?」
「どうして教えてくれなかったの?」
「キュゥべえはどうしてこんなひどいことをするの?」
「全然釣り合ってないよ。あんな体にされちゃうなんて。さやかちゃんはただ、好きな人の怪我を治したかっただけなのに」
「さやかちゃんは、元の暮らしには戻れないの?」
「さやかちゃんは私を助けてくれたの」
「さやかちゃんが魔法少女じゃなかったら、あの時、私も仁美ちゃんも死んでたの」
「ほむらちゃん、どうしていつも冷たいの?」

「さやかちゃん、おはよう」
「さやかちゃん…」

「よかったね。上条君」
「さやかちゃんも行ってきなよ。まだ声かけてないんでしょ?」

「付いてっていいかな?」
「さやかちゃんに一人ぼっちになってほしくないの。だから」
「そんな…」
「さやかちゃん…」
「うん」

「さやかちゃんっ」
「あっ…うぅ?」
「さやかちゃん!?」
「やめて…もう…やめて」

第8話

「さやかちゃん…」
「無理しないで。つかまって」

「さやかちゃん…あんな戦い方、ないよ」
「痛くないなんて嘘だよ。見てるだけで痛かったもん。感じないから傷ついてもいいなんて、そんなのダメだよ」
「あんなやり方で戦ってたら、勝てたとしても、さやかちゃんのためにならないよ」
「えっ?」
「さやかちゃん…」
「でも私は…どうすればさやかちゃんが幸せになれるかって」
「え…」
「私は…そんな…」
「同情なんて…そんな…」
「さやかちゃん…」

「あの時…追いかけなきゃダメだったのに…」

「え…帰ってないんですか。昨日から。その…はい。えっと、わかりました。はい。失礼します」
「さやかちゃん…探さなきゃ」

「さやかちゃん…どこ?」

「あなたを恨んだら、さやかちゃんを元に戻してくれる?」
「ねえ、いつか言ってた、私がすごい魔法少女になれるって話、あれは…本当なの?」
「私が引き受けてたら、さやかちゃんは魔法少女にならずに済んだのかな」
「どうして私なんかが…」
「そうなの?」
「私は…自分なんて何の取り柄もない人間だと思ってた。ずっとこのまま、誰のためになることも、何の役に立つこともできずに、最後までただ何となく生きていくだけなのかなって」
「それは悔しいし、寂しいことだけど、でも仕方ないよねって、思ってたの」
「私なら…。キュゥべえにできないことでも、私ならできるのかな?」
「私があなたと契約したら、さやかちゃんの体を元に戻せる?」
「さやかちゃんのためなら…いいよ。私、魔法少女に…」
「わっ…!?」
「ひっ」
「ひ…ひどいよ、何も殺さなくても」
「え?」
「ほむらちゃん」
「私たちはどこかで…」
「どこかで会ったことあるの?私と」
「ごめん。私、さやかちゃんを探さないと」
「ごめんね」

第9話

「あっ」
「さやかちゃん!?さやかちゃん、どうしたの?」
「ね、ソウルジェムは?さやかちゃんはどうしたの!?」
「え…」
「嘘…だよね」
「嘘よ…。嘘よね、ねぇ」
「そんな…どうして…?さやかちゃん、魔女から人を守りたいって、正義の味方になりたいって、そう思って魔法少女になったんだよ?なのに…」

「生きてたのね」
「ほむらちゃんが言ってたこと、本当なの?」
「じゃあ、あなたはみんなを魔女にするために、魔法少女に?」
「あなたは…一体…?」
「私たち…消耗品なの?あなたたちのために…死ねって言うの?」
「バカ言わないで。そんなわけのわからない理由で、マミさんが死んで、さやかちゃんがあんな目に遭って。あんまりだよ…ひど過ぎるよ」
「みんな騙されてただけじゃないっ!!」
「あなたの言ってること、ついていけない。全然納得できない」
「そんな風に思ってるなら、やっぱりあなた、私たちの敵なんだね」
「当たり前でしょ?」

「うん…。ちょっと寝不足でね」
「仁美ちゃん。あのね…」
「あっ?」
「仁美ちゃん。ごめん。今日は私も…学校お休みするね」

「あの…話って」
「あっ…助けられる…の?」
「う…?」
「うまくいくかな?」
「ううん、手伝う。手伝わせてほしい」
「私、鹿目まどか」
「え?」
「う…うん」

「ほむらちゃんも、手伝ってくれないかな?」
「友達じゃないの?」
「ワルプルギス?」

「ホントにさやかちゃんかな?他の魔女だったりしないかな?」
「何かもう、慣れっこだし」
「私、いつも後ろから付いてくばっかりで。役に立ったこと一度もないけど。でもお願い、連れて行って」

「ねぇ、杏子ちゃん」
「誰かにばっかり戦わせて、自分で何もしない私って、やっぱり、卑怯なのかな」
「何でって…」
「でも」
「そうなのかな」
「うん」

「杏子ちゃんはどうして…あっ」
「う…うん」
「さやかちゃん。私だよ。まどかだよ。ね、聞こえる?私の声がわかる?」
「さやかちゃん。やめて。お願い、思い出して。こんなこと、さやかちゃんだって嫌だったはずだよ。さやかちゃん、正義の味方になるんでしょ?ねえお願い、元のさやかちゃんに戻って!」
「杏子ちゃん!?」
「やめて!もうやめて!さやかちゃん!私たちに気づいて!」
「さやかちゃん…おねがいだから…」

第10話

「暁美さん」
「保健室、行かなきゃいけないんでしょ?場所、わかる?」
「じゃあ案内してあげる。私、保健係なんだ」
「みんな、ごめんね。暁美さんって、休み時間には、保健室でお薬飲まないといけないの」

「ごめんね。みんな悪気はないんだけど、転校生なんて珍しいから、はしゃいじゃって」
「そんな緊張しなくていいよ、クラスメイトなんだから」
「私、鹿目まどか。まどかって呼んで」
「いいって。だから、私もほむらちゃんって呼んでいいかな?」
「えー?そんなことないよ。何かさ、燃え上がれーって感じでカッコいいと思うなぁ」
「うん?そんなのもったいないよ。せっかく素敵な名前なんだから、ほむらちゃんもカッコよくなっちゃえばいいんだよ」

(ほむら回想)「ほむらちゃんもカッコよくなっちゃえばいいんだよ」

「もう大丈夫だよ、ほむらちゃん」
「いきなり秘密がバレちゃったね」
「クラスのみんなには、内緒だよっ」

「う~ん、いつもって…そりゃマミさんはベテランだけど。私なんて先週キュゥべえと契約したばっかりだし」
「えへへへへ」
「平気ってことはないし、怖かったりもするけれど、魔女をやっつければ、それだけ大勢の人が助かるわけだし。やりがいはあるよね」

「じゃ、いってくるね」
「だからだよ。もうワルプルギスの夜を止められるのは、私だけしかいないから」
「それでも、私は魔法少女だから。みんなのこと、守らなきゃいけないから」
「ほむらちゃん。私ね、あなたと友達になれて嬉しかった。あなたが魔女に襲われた時、間に合って。今でもそれが自慢なの」
「だから、魔法少女になって、本当によかったって。そう思うんだ」
「さよなら。ほむらちゃん。元気でね」

「え?…えぇと…ぅぅん…」

「どう思う?マミさん」

「マミさん!今だよ!」
「やったぁ~、すごい、すごいよほむらちゃん」

「どうして?アアア―ッ」

「さやかちゃん。それこそ仲間割れだよ」

「さやかちゃん、やめて。お願い、思い出して。こんなこと、さやかちゃんだって嫌だったはずだよ」
「ひどいよ…こんなのあんまりだよ…」
「嫌だぁ~…もう嫌だよ、こんなの…」
「うん…」

「私たちも、もうおしまいだね」
「さっきのは嘘。1個だけ取っておいたんだ」
「私にはできなくて、ほむらちゃんにできること、お願いしたいから」
「ほむらちゃん、過去に戻れるんだよね?こんな終わり方にならないように、歴史を変えられるって、言ってたよね」
「キュゥべえに騙される前のバカな私を、助けてあげてくれないかな?」
「よかった…」
「もう一つ、頼んでいい…?」
「私、魔女にはなりたくない。嫌なことも、悲しいこともあったけど、守りたいものだって、たくさん、この世界にはあったから」
「ほむらちゃん、やっと名前で呼んでくれたね。嬉しい…な」

「ハッ…誰?」
「え?あの…」

「ひどい…」
「そんな…あんまりだよ。こんなのってないよ」
「本当なの?」
「私なんかでも、本当に何かできるの?こんな結末を変えられるの?」

「ほむらちゃん…?」

第11話

「ん…」
「うん」

「さやかちゃんも杏子ちゃんも死んじゃった」
「どうでもいいって言うの?みんなあなたのせいで死んだようなものなのに」
「あっ…やめてよ!」
「…ッ?」
「同じだって言いたいの?」
「ハッ」
「ハッ」
「もうやめて…!みんな、みんな信じてたの。信じてたのに裏切られたの」
「ずっとあの子たちを見守りながら、あなたは何も感じなかったの?みんながどんなに辛かったか、わかってあげようとしなかったの?」
「もしも…あなたたちがこの星に来てなかったら」

「入っていいかな?」
「これが…『ワルプルギスの夜』?杏子ちゃんが言ってた」
「一人で倒せないほど強い魔女をやっつけるために、ほむらちゃんと二人で戦うんだって。ずっとここで準備してたのね」
「街中が危ないの?」
「なら、絶対にやっつけなきゃダメだよね」
「杏子ちゃんも、死んじゃって…戦える魔法少女は、もうほむらちゃんだけしか残ってない。だったら…!」
「ホントに?」
「何でだろ、私、ほむらちゃんのこと信じたいのに、嘘つきだなんて思いたくないのに」
「全然大丈夫だって気持ちになれない。ほむらちゃんの言ってることが本当だって思えない」
「ほむらちゃん?」
「えっ…?」
「それって…え?」
「ほむら…ちゃん…」

「ほむらちゃん…」

「…ちょっとトイレ」

「ほむらちゃんが一人でも勝てるっていうのは、ホント?」
「どうしてそうまでして戦うの?」
「希望を持つ限り、救われないって言うの?」
「うぅ…」
「…でも、でも。でも!」

「ママ…」
「私、友達を助けに行かないと」
「私でなきゃダメなの!」
「わかってる。私にもよくわかる」
「私だってママのことパパのこと、大好きだから。どんなに大切にしてもらってるか知ってるから。自分を粗末にしちゃいけないの、わかる」
「だから違うの。みんな大事で、絶対に守らなきゃいけないから。そのためにも、私今すぐ行かなきゃいけないところがあるの!」
「ダメ。ママはパパやタツヤの傍にいて、二人を安心させてあげて」
「ママはさ、私がいい子に育ったって、言ってくれたよね。嘘もつかない、悪いこともしないって」
「今でもそう信じてくれる?私を正しいと思ってくれる?」
「うん」
「ありがとう、ママ」

「もういい。もういいんだよ、ほむらちゃん」
「ほむらちゃん、ごめんね」

第12話

「ほむらちゃん、ごめんね。私、魔法少女になる」
「私、やっとわかったの。叶えたい願いごと見つけたの。だからそのために、この命を使うね」
「ごめん。ホントにごめん。これまでずっと、ずっとずっと、ほむらちゃんに守られて、望まれてきたから、今の私があるんだと思う」
「ホントにごめん」
「そんな私が、やっと見つけ出した答えなの。信じて」
「絶対に、今日までのほむらちゃんを無駄にしたりしないから」

「本当だね?」
「私…」
「はぁ…ふぅ…」
「全ての魔女を、生まれる前に消し去りたい。全ての宇宙、過去と未来の全ての魔女を、この手で」
「神様でも何でもいい」
「今日まで魔女と戦ってきたみんなを、希望を信じた魔法少女を、私は泣かせたくない。最後まで笑顔でいてほしい」
「それを邪魔するルールなんて、壊してみせる、変えてみせる」
「これが私の祈り、私の願い」
「さあ!叶えてよ、インキュベーター!!」

「たぶん」
「いいんです。そのつもりです」
「希望を抱くのが間違いだなんて言われたら、私、そんなのは違うって、何度でもそう言い返せます。きっといつまでも言い張れます」
「うん。ありがとう杏子ちゃん」

「あなた達の祈りを、絶望で終わらせたりしない」
「あなた達は、誰も呪わない、祟らない。因果はすべて、私が受け止める。だからお願い、最後まで、自分を信じて」

「もういいの」
「もう、いいんだよ」
「もう誰も恨まなくていいの。誰も、呪わなくていいんだよ。そんな姿になる前に、あなたは、私が受け止めてあげるから」

「ううん。大丈夫」
「私の願いは、全ての魔女を消し去ること」
「本当にそれが叶ったんだとしたら、私だって、もう絶望する必要なんて、ない!!」

「ううん。違うよ、ほむらちゃん」
「今の私にはね、過去と未来の全てが見えるの。かつてあった宇宙も、いつかあり得るかもしれない宇宙も、みんな」
「だからね、全部わかったよ。いくつもの時間で、ほむらちゃんが、私のためにがんばってくれたこと、何もかも」
「何度も泣いて、傷だらけになりながら、それでも私のために」
「ずっと気づけなくてごめん…ごめんね」
「今の私になったから、本当のあなたを知ることができた。私には、こんなにも大切な友達がいてくれたんだって。だから嬉しいよ」
「ほむらちゃん、ありがとう」
「あなたは私の、最高の友達だったんだね」
「んふっ。一人じゃないよ」
「みんな、みんないつまでも私と一緒だよ」
「これからの私はね、いつでもどこにでもいるの。だから見えなくても聞こえなくても、私はほむらちゃんの傍にいるよ」
「ううん。諦めるのはまだ早いよ。ほむらちゃんはこんな場所まで付いて来てくれたんだもん」
「だから、元の世界に戻っても、もしかしたら私のこと、忘れずにいてくれるかも」
「大丈夫、きっと大丈夫。信じようよ」
「だって魔法少女はさ、夢と希望を叶えるんだから」
「きっとほんの少しなら、本当の奇跡があるかもしれない。そうでしょ?」
「ごめんね。私、みんなを迎えに行かないと」
「いつかまた、もう一度ほむらちゃんとも会えるから。それまでは、ほんのちょっとだけお別れだね」

「ううん。こっちこそごめん」
「さやかちゃんを救うには、何もかもなかったことにするしかなくて」
「そしたら、この未来も消えてなくなっちゃうの」
「でも、それはたぶん、さやかちゃんが望む形じゃないんだろうなって」
「さやかちゃんが祈ったことも、そのためにがんばってきたことも、とっても大切で、絶対、無意味じゃなかったと思うの」
「だから」
「うん」
「じゃ、いこっか」

「がんばって」

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